遥かなる蒼を探して〜水の都ヴェネツィア〜 第四夜

(第一夜id:tech_k:20110513)


念願のイタリアはベネチアへ向けて日本を発ったtech_kと友人J氏。
旅が始まる前からパリの地下鉄ではぐれたり、食堂車で芋の絨毯爆撃をくらったり、ベットが寝苦しかったり、と紆余曲折ありましたが、いよいよベネチアに到着。
”遥かなる蒼”を探す旅が本当に(今度こそ)スタートします。


■2日目 9:55 イタリア ベネチア サンタ・ルチア駅
パリを出て14時間以上、やっとベネチアの玄関口サンタ・ルチア駅に到着です。


やっぱりヨーロッパの駅って雰囲気がありますよね。

まずは駅から出て目の前のヴァポレット(水上バス)のチケット売り場で「ベニスカード」の引き換えを行います。
このベニスカードはベネチア内の乗り物・・・ヴァポレット(水上バス)が乗り放題。おまけに美術館にも入れて、公衆有料トイレも入れる優れもの。
事前にWEBで購入しておくと、さらに20%オフという非常にお得なもの。
我々も事前にWEBで購入していましたので、メールを印刷したものを持参し、カードに引き換えます。
詳しくは「おまけ編」で書きましょう・・・。

というつもりだったのですが、どうやらこの間「ベニスカード」仕様変更があったようです。
2011年6月現在では、水上バスや市内バスは乗れなくなっているそうです。魅力やお得感がなくなってしまったので、「おまけ編」では割愛します。
いや、あの時は最強のカードだったんですよ!トランプの大富豪で革命が起きて2がブタカードになった気分です・・・
詳しくはこちら↓
http://www.amoitalia.com/venezia/information.html

そうしてベニスカードを受け取った後は、まずは宿に向かいます。荷物を預けるためです。


■2日目 10:40 ベネチア Hotel Danieli(ホテル・ダニエリ)
友人J:
「姫屋の舞台にもなっている『ダニエリ』に泊まらなくて、何のベネチアですか!!」


ということで、ベネチア最高級ホテル(五ツ星)「Danieli(ダニエリ)」に宿泊しますので、駅から水上タクシーで向かいます。
「水の都」というだけあって、ほとんどの高級ホテルは水上タクシーを乗りつける専用の入口が存在します。
水上タクシーはめちゃめちゃ高いですが、ダニエリに陸上の出入口から入るのは「ありえない」らしいので奮発(というか見栄?)することに。
ちなみにサンタ・ルチア駅からダニエリ(ほとんどサン・マルコ広場と同意語ですが)まで15分程度で70ユーロ・・・どんだけ高いねん。

水上バスやゴンドラ、普通の貨物船が行きかう運河を水上タクシーで進んで行きます。



これ、この景色。まさにベネチア
「水の都」と称するは数あれど、真に水の都に相応しいのはこのベネチアをおいて他にないと思う。
しばらくは、約10年振りに訪れたベネチアの景色に酔いしれます。

そうしてダニエリに着いてフロントで予約している旨を告げると・・・・

なんとチェックインできてしまいました。
思わぬラッキーな展開です。てか、さすが五ツ星(だからなのか?)、空いてりゃこの時間からでも入れてくれます。

そうしてチェックインを済ませ部屋に案内されます。


ツインなのに大バスタオルが4枚。


部屋の鍵も重々しい雰囲気


カーテンを留める紐も豪華。


照明もおしゃれ。

いや、もう、あまりの部屋に溜息しか出ません。
まさに「ヨーロッパ」の荘厳なホテルの部屋。
しかし、ダニエリの凄さの本質は部屋や調度ではないので、その辺は追々。
せっかくチェックインできましたので、早速シャワーを浴びてサッパリ。生き返ります。

でも、まあ、予想通り「ダブルベット」
水曜どうでしょうで鍛えた我々は、当然、このダブルベットが「分割」してツインになることを知っています。


■2日目 12:00 昼食
準備を整え、早速街を散策します。

まずは腹ごしらえをということで、ホテルから比較的近くにあるリストランテ「CORTE SCONTA」へ行ってみることに。確か昔来たことある思い出の場所。


しかし、店まで行くとまだ開店までは時間がある様子。
そこで、周辺をぶらぶらと散策します。




国立造船所だそうです。
さて、開店時間になったので再び戻ります。

店の奥はこうした中庭を望むテラスになっていて、中庭には葡萄の樹が天井を覆っています。とても落ち着いた良い雰囲気です。
ランチコースの前菜(アンティパスタ)のパスタの種類がよく聞き取れずに難儀しましたが、結局店の人が二種類をそれぞれ盛り付けてくれました。ありがたい。

イカ墨のパスタは絶品でした。

メインはシーフードに。他にフィッシュもあるそうですが、どうせならとシーフードにしてみたら・・・

イカ・エビ・アンチョビ・白身魚のから揚げ盛り合わせが出てきました。

こいつは最高でした。揚げたてで熱々、塩加減も良く絶品です。
・・・が、友人J氏はイカ・エビは食えないので、寂しそうにアンチョビをつついていました。


友人J:
「シーフード=イカ・エビだなんて安直にも程があります」(←シーフードだから白身魚とかがメインだと思っていた)


最後にデザートとコーヒーを別注文。

このデザートの甘いこと甘いこと。
「むほほほほほほほほほ」とむせるくらい甘い。


友人J:
「そんなわけないじゃないですか」
tech_k:
「じゃあ、一口食ってみい」(皿を差し出す)
友人J:
「むほほほほほほほ。こりゃ甘いですねえ」


いやあ、ここはとても美味しい店でした。ぜひディナーでも来たいですね。
でも、このお店は次の日から長期の夏休みに入るとのことで、ギリギリのタイミングで来れました。次回ベネチアに来たときにまた来ようと思います。


■2日目 14:00 ムラーノ島
書き忘れていましたが、ベネチア初日、本日の19:30からゴンドラを予約しています。そのためちょと中途半端に時間があります。
そこで、せっかく“遥かなる蒼”を探しに来たんだから、ベネチアンガラス(ベネチアングラス?どっちだろ?)の本場ムラーノ島へ行くことに。
ちょうどリストランテからは北に抜けたところにある水上バス乗り場から「ムラーノ島」行きがありますので向かいます。

ムラーノ島にはガラス博物館もあり、ベニスカードで入館可能。さっそく向かいます。




こうした運河沿いに店が立ち並び、散策するのが楽しいところです。


ガラス博物館では、その名の通りベネチアンガラスの展示があります。
うれしいのは写真撮影がOKなこと。(フラッシュは禁止です)




蛸て・・・。



天井もシャンデリアもすごい。

大きい博物館ではありませんが、普段その辺の店では見れないガラス工芸品があり、見ごたえはあると思います。

見学の後は、ムラーノ島入口の水上バス乗り場まで散策しながら歩きます。


ベネチアンガラスのソロバンとか・・・



しかしまあ、これだけみやげ物屋が立ち並んでいますが、なかなかお気に入りが見つかりません。
気になるものはあったものの、結局この日は保留として戻ることに。


■2日目 19:00 散策
本島に戻ってきた後は、ゴンドラツアーの集合場所に向かいます。
ここから非常に心強い味方になったのは、ベニスカードを引き換えた時にもらった地図。
折りたたみの一枚地図ですが、すべてのカッレ(小路)とカンポ(小広場)の名前が載っているので迷いません。(このあたりのことも知識としてまとめ編で)
とはいえ、当てもなく適当に彷徨い歩くのがベネチアの醍醐味。
そんなわけで、まだ時間もあるので適当にぶらつきます。







しかし日本よりも北に位置するため、夜の7時だというのに、まだ15時ごろのようです。


■2日目 19:30 ゴンドラツアー
私は前回ベネチアに来た時に乗りましたが、友人J氏は乗らなかったということで、ゴンドラツアーに申込をしました。申込み自体は日本でできるので、これもまたいずれ「まとめ編」で。
指定された集合場所へ行くと、結構な人数が集まっています。

ゴンドラは6人乗り。

我々は並んでいる6人の先頭にいましたが、先に乗り込んでいる他の船を見ていると、このままでは一番良いカップル席に座ることになるようです。そんなガラじゃないわな・・・というか、(何が悲しくてレースで縁取りされクッションの効いたソファのカップル席に男二人で座らなあかんねん)レディーファーストの国だよな、てことで後ろに並んでいた2人組の若い女性に譲ります。決してきれいな女の人にええかっこしたいわけではない。ところが、その後ろに並んでいるのは若いカップル。まあ、いい思い出作ってもらおうやということで、これまた先を譲り、結局最後に乗り込むことにしました。(このあたりのこともまとめ編で)

なお、ARIAでの「プリマ」・・・女性のゴンドリーナはおりません。全員屈強な海の男、いや海の漢です。アリシアさんや晃さんやアテナさんは当然おりません。(←わかってはいた、わかってはいた・・・)

こうして出発をするのですが、ツアーということで6人乗りゴンドラが5隻連なって運河を進んでいきます。1隻にはカンツィオーネの歌い手が乗り込み、素晴らしい歌声を披露してくれます。おっちゃん、惚れてまうわ・・・。アテナさんでないのは残念ですが。(←わかってはいた、わかってはいたんだ!!)

まずは大運河(CANAL GRANDE)をリアルト橋方面へ。
良い席を譲ってしまったので、私は唯一後ろ向きの席。振り返って前を眺めていると首が痛い。
まあ、良い席を譲った女の人とは向かい合う感じで(距離はあるぞ距離は)、向こうから手を振って投げキッスされたので、悪い席ではないな、うん。(←もはや何も言うまい)


大運河(CANAL GRANDE)はベネチアのメインストリートの運河。幅は何十メートルという、大きな河ほどもあり交通量が多く波が高いですが、左右に立ち並ぶ建物は圧巻です。

リアルト橋が彼方に見えるところで大運河を外れ狭い水路に入っていきます。こうした狭い水路こそベネチアの本領発揮。

細い水路の入口に、車の標識みたいに一方通行の標識が。



・・・まあ後々自分らでもするのですが、狭い水路を進んでいるときは体の良い見世物ですな。




細い水路の左右は背の高い建物。ちょっと薄暗く、空が遠く感じます。


あっという間の40分が過ぎ去りました。
あらためて思いますが、やはりベネチアに行ったら是が非でもゴンドラは乗った方が良いですね。歩いてるだけ・ヴァポレットなどに乗っているだけでは見えてこない、また別の顔を見ることができます。
こうして夢の40分が過ぎ、再び街へ繰り出していくところで、続きは次回にしたいと思います。