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- 作者: 加藤聡,緋呂河とも
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/01
- メディア: 文庫
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えんため大賞フェア2006の優秀賞受賞作。内容紹介も興味を惹き、イラストも好きな傾向なので購入。
「一人で生きる」「コンプレックスとの闘い」ということでしょうか。お気に入りキャラは委員長。松崎もかわいらしくて捨てがたい。
借金背負って草ロードレースという設定は微妙だと思うが、それぞれ走る(生きる)理由を背負って走るということがよく書かれていると思います。また、主人公がライバルが死んだと聞いたとき、本来なら借金返済へ向け邪魔なやつがいなくなって喜ぶかと思いきや、泣きそうな顔をするところとかは、その複雑な心境というのが出ていて気に入っています。
しかし、まぁ、絶望的にニブいですね、主人公。これだけ好意をもたれたり、遠回し(委員長はストレートに好きだと言ってますが…)に告白されたらわかりそうなもんですがねー。その分、委員長とかがヤキモキしている感じが良いです。何気に続き出して欲しいです。
あ、友人J氏の依頼にぴったりじゃないか…。
■今日の決めゼリフ
「いや、お願いだから気にして。『まあいいや』で終わらせないで。それだと、あなた永遠に気づかないから。……って卓也君、人の話、聞いてる?」(by 委員長)
委員長からの遠まわしの告白に気づかない主人公が、何の話?と委員長に聞いたところ、自分で気づくまで教えないといわれたので、まあいいや、と呟いたことに対する委員長の弁。ラストを明るく染める一言です。
■ミシュランの星
★:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。