狼と香辛料 (電撃文庫)

狼と香辛料 (電撃文庫)

■独断偏見ミシュラン:★★★★
懺悔します。この本は完全に冊数合わせのために買いました。というのは「とらのあな」で電撃文庫購入者に「乃木坂春香の秘密」のしおりプレゼント(先着順)をやっていたんです…全種類欲しかったんです…ごめんなさい。
という動機不純で購入したこの作品ですが、第12回電撃小説大賞銀賞受賞作です。発売時に買わなかったのは単にイラストに魅かれなかったのと内容紹介にもそれほど魅かれず、そのうち買えばいいかと思ったためです。(たしか)
しかし! おもしろい!!
この設定でどう盛り上げ場を作るかと最初は思ってましたが、そこはそれ、銀賞受賞作だけにストーリーがきっちり組みあがっていると思います。動機が不純でごめんなさいと著者には謝りたい。
「孤独」「一人残される寂しさ」「約束」「故郷」というところでしょうか。裏テーマは「ネコミミモード」ということで(いや狼なんですが…)。お気に入りキャラはホロ。
ホロの孤独感とロレンスの人寂しさが上手く融合している、というか最初はちょっとよそよそしいけど、お互いがだんだんとお互いの存在のありがたさを認めていくとことか、そいうのがいい味でています。「狼と香辛料」という、一見なんの組み合わせだ?と思えるタイトルも、最後まで読むとストンと胸に落ち、ほんわかとなるとこも良かったです。恥ずかしながら読んだ次の日には最近出たばかりの2巻を買いに走りました。
多少のアクションはあるものの、友人J氏には絶対買わせよう。


■今日の決めゼリフ


「貪欲は多くのものを失うが、禁欲が何かを生み出すということもない」(by ホロ)


…あぁ、なるほど。と思わずうなずいてしまいました。


次点:「旅はする前が一番楽しく、犬は鳴き声だけが一番怖く、女は後姿が一番美しいものでありんす。気軽にひょういとめくれば人の夢を壊しんす。」(by ホロ)


…あぁ、なるほど。と思わずうなずいてしまいました。


ミシュランの星
:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。