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- 作者: 水月昂,方密
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/07/29
- メディア: 文庫
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第9回角川学園小説大賞奨励章受賞作で、スニーカー新人王2006の中の1冊。著者のデビュー作です。なんとなくイラストが気に入ったので購入。
近未来情報・ロボット工学アクション学園もの、と言いあらわすとぴったりのような気がします。ちょっと登場人物が多いですが、それなりにキャラを書き分けて動かしているのと、独自の設定などはなかなか楽しめるかと。
デビュー作ということで、まだまだこれから活躍するであろうことを差し引いてしばらくは我慢しようと思いますが、文章構成としてはもう少し頑張ってほしいところです。というのは、3人称形式の小説にありがちですが、すべての事象を俯瞰して見ることができる読者に対して、伏線を伏線としてどこまで引っ張れるかで作品へののめりこみ度が違うと思うんです。今回は伏線が、逆にすべて今後の展開に対するヒントになってしまっていたので、そこが唯一残念なところでした。
ただ、ストーリーはよかったので、今後に期待したいと思います。
■今日の決めゼリフ
「タケル、あんた自然界じゃ生き残れないタイプだね」(by 和美)
一つのことに夢中になると、危機意識や危険を察知する動物としての本能が欠如する相馬に対する和美の皮肉。なんか納得しましたが、こいうことが言えるのも、まあ、ひと段落ついたからという微笑ましさもあり良いです。
■ミシュランの星
★:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。