■独断偏見ミシュラン:★★★★
前巻からそれほど間をおかずに出た、SHI-NOの第2巻です。今回はイラストの方もこなれてきて、枚数も多く、志乃がかわいらしく描かれていて微笑ましいですね。
さて、著者自身が言っている通り、テーマは「自分勝手な愛情」、裏テーマは「罪とは自覚するもの」ですね。4章からなりますが、うち1章分は別の短編が差し込まれるような形になっています。
しかし、志乃は僕の前ではほとんどしゃべりませんが、犯人の前だと流暢にしゃべるなぁと、しみじみ今回は感じましたね。「僕」と志乃の微笑ましい関係はなんかある意味落ち着きを持ってきた2巻ですが、今回はコミカルなやりとりのシーンが多くて面白かったです。どちらかと言えば静のシーンが多いのですが、そこを引っ掻きまわしてくれる鴻池キララのキャラはこの物語に不可欠だと思いますし、書いていて楽しいんだろうなぁというのが感じ取れます。今後も楽しみにしている作品です。


■今日の決めゼリフ


「そうか。それは確かに、大切な事だ」(by 志乃の父)


久しぶりの団欒に邪魔が入っても、特に詳しい理由も告げずに行くという志乃の思いを優先させてあげる両親。「悪い夢を終わりにするだけ」としか言わない志乃に対する返答がこのセリフです。親の愛情が見て取れて、なんか、いいですよね。


ミシュランの星
:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。