遥かなる蒼を探して〜水の都ヴェネツィア〜 第二夜

(第一夜id:tech_k:20110513)

前置きも長くベネチアへ旅立ったtech_kと友人J氏。
まずはパリに向かい、そこから夜行列車「アルテシア・ナイト」ベネチアへ入ろうと画策。
しかしながら、飛行機到着から夜行列車発車まで2時間しかないという、普通では考えられないスケジュールとなっており、飛行機が30分でも遅れればアウト(=パリで野宿)という状況。
はたして二人は「無事」(←ここ重要)空港から夜行列車の発車駅までたどり着くことができるのか。
波乱の第二夜スタートです。


■まだ1日目 16:20(現地時間) フランス シャルル・ド・ゴール空港
そんなこんなで12時間後、フランスはシャルル・ド・ゴール空港に到着です。
偏西風を遡っていく西回り(正確にはロシア上空を回るので北回りですが)は、向かい風の影響を受けて往々にして遅れがちです。今回は30分でも到着が遅れれば確実にアウトという状況のなか、なんとか時間通りに到着しました。ホッと胸を撫で下ろします。ありがとうJAL。(だから回し者ではないと・・・)

予定より早く16:20前に着陸しましたので、5分でも10分でも早く降りれるかも、と思っていましたが・・・そういや、こんだけ大きい空港に来るのは久しぶりなので忘れてました。
着陸してから駐機スポットまで20分ランディング。
日本や海外でも小さい空港は着陸してから5分10分で駐機スポットに着きますが、結局ドアが開いたのは20分後、時間通りの16:40
唯一の救いはプレミアムエコノミー席はエコノミー席より前に位置しているのと、それほど席が混んでいなかったこと。ビジネスクラスのお客に続いて比較的すんなりと機外へ出ることができました。



■1日目 16:50(以後すべて現地時間) シャルル・ド・ゴール空港 ターミナル2F
さあ、ここからは時間との勝負。
二人とも空港からベルシー駅までのルート、特に空港から空港内の鉄道駅までのルートのイメージトレーニンはバッチリです。

まずは、最大の難関「入国審査場」。なんたって1時間以上待たされるって、どこもかしこもブログに書いてましたよ。
そこを目指してひたすら早歩き。なんたってここでの時間ロスが勝負の分かれ目です。
そうして、入国審査場に飛び込んだ(比喩ですよ比喩)のです・・・が・・・


あれ?ガラ〜ンとしています。
EU圏外からの渡航者用窓口が2つ開いていて、2人くらいしか並んでいません。なんとも拍子抜け。EU圏内からの渡航者用窓口にも圏外からの入国者を回していました。
しかも、審査もすんなり。パスポートをパラパラと見ただけで(ちゃんとチェックしてますよ?)、どうぞと。(審査場は撮影不可なので、お見せできないのが残念です)

台湾や香港の方が、よほどパスポートを舐めるようにチェックします。
そういう訳で無事入国したのは、なんと飛行機を降りて7分後の16:50
審査場に5分もいませんでした・・・。
余談ですがフランスってパスポートにスタンプ押されませんねぇ。ガイドブックに書いてある通り。これ、出国の時問題ないの?(特に今回はイタリアから出国なので)と不安になりますね。


さて、入国審査場を出て、右手の階段を降りたところが手荷物受取所。
そこを抜けると出口があります。
もちろん、我々の旅行は海外であっても手荷物を預けることはしませんので、素通りします。

おっと、ここで出口付近に鉄道の自動券売機を見つけました。

フランスの鉄道は駅を含めてあまり治安が良くないということと、駅に着いたときに飛び乗れるように(比喩ですよ比喩)、とりあえずここで切符を買っておくことに。(もちろん、鉄道駅にも同様のものがあります)

このあたりのことと、空港から鉄道駅までの行き方は、後日の「まとめ編」に回しましょう。



■1日目 17:00 RER(B線)およびTGV シャルル・ド・ゴール空港「ターミナル2」駅
出るのに1時間? 馬鹿なこと言うな10分だ。
・・・まあ、運がいいんだろうなあということで、結局、鉄道駅に着いたのは機外へ出てから20分後の17:00。恐ろしいくらい順調です。逆に拍子抜け?
ただし、入国審査場は窓口がEU圏外からの渡航者用が3、4箇所くらいしかありませんでした。「ターミナル2」だけで審査場は何ヶ所かあるでしょうが、1つの審査場で窓口がこれだけというのは、確かに飛行機の到着が重なれば大混雑なのでしょう。日本朝出発、現地夕方着という飛行機の時間帯が良かったのかもしれません。

さて、ここからは、フランスの国鉄RERでシャトレまで行き、そこでメトロ(地下鉄)14号線に乗り換えます。
駅には時刻案内板の他、こうした停車駅の看板があります。


どうやら1本後(といっても数分後ですが)の「LILI」の列車があまり止まらず早いようなので、それに乗ることに。
今回参考にしたサイトではRERの入口は自動改札機みたいのがあるという情報でしたが、改札機は無くこうした機械に切符を通すだけのはずなのですが・・・

比較的新しい機械なんですが、壊れています。まったく無反応。
4機が全部壊れている様子。
他の乗客もどうしたらいいか首をひねるばかり。
しかたないので、このまま乗り込みます。出る時ダメなら壊れてたと言うしかありません。




まあ、フランスの車内・駅は治安が悪いということでしたが、夕方という時間帯でRERの車内は混みまくり。これだけ人がいれば絡まれることはありません。(こういう意味でも夕方着の飛行機というのはメリットが大きいですね。早朝や深夜はカツアゲにあった報告のサイトが多いですね)



■1日目 17:35 RER(B線)およびメトロ14号線 シャトレ駅
列車も遅れることなく順調に乗換駅のシャトレに着きました。
ここでメトロ14号線に乗り換えです。
案内板に従ってメトロの駅まで歩きますが、夕方はめちゃめちゃ混みます。新宿や池袋駅並ですね。立ち止まってどっち?なんて悠長に探しているスキマもありません。右へ左へ人の波です。ホームも混みますが、ホームから階段を上がって改札を出るまでの構内すべてが人の波です。
さて、空港駅では切符が機械にうまく通りませんでしたが、シャトレ駅の乗り換え改札はなんとか通りました。
それでも、なんと言うか、自動改札の切符の読み取り反応が悪すぎです。
扉が開かずに3回くらい入れ直しましたよ。後ろの人からやや冷たい視線。やはり日本の鉄道技術は世界一だと改めて関心します。

乗り換えはそれほど遠くなく、すぐにメトロ駅に着きます。
フランス・・・というかイタリアもそうでしたが、地下鉄の行き先はあらゆる案内板が「終点駅」でしか表示されていません。
上り・下りでどちらのホームの電車に乗るかは目的地駅ではなく、終点駅の名前を覚えていないとまったく分かりません。今回はちゃんと調べていたのですんなりとホームへ。ここからはあとたった2駅でベルシー駅に到着です。
メトロのシャトレ駅では日本でもあるように、ホームドアのある駅でした。列車の高さくらいある大きなホームドアです。

夕方ということもあり、電車も次々にやってきます。


そうして電車が来て乗り込もうとしますが、夕方のこの時間帯は日本の通勤電車なみに激混み。ホームにも多くの人が列を作って並んでいます
我々は小さいながらもガラガラとスーツケースを引いていますので、周りの視線が多少は痛い。

まあ、日本の通勤電車で鍛えた我々は、涼やかに慣れた手つきで混みあった車内に乗り込む人の流れに任せて突入します

先に友人J氏が乗り込み、続いて私が・・・とした瞬間、横から数人の団体が割り込んで来ました
なんだ!と思いつつもそのまま続いて乗ろうとすると・・・・その瞬間、なんと目の前の電車のドアが閉まりやがりました
しかも、同時に閉まってくるホームドアにも挟まれそうになります。
危なくホームに戻り振り向くと、友人J氏を乗せた電車は無常にも去って行きます・・・。


「なにやってんですか」という友人J氏の視線が流れ行き、なんだか訳の分からんうちに離れ離れになったところで、続きは次回にしたいと思います。