陰陽師は式神を使わない (集英社スーパーダッシュ文庫)作者: 藤原京,藤城陽出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/01/25メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (36件) を見る

■独断偏見ミシュラン:★★★★(最高5つ)
著者の藤原京氏を私は知らないのですが、名手復活と帯にありました。陰陽師に魅かれたのと暇つぶしに購入した気がします。
これをライトノベルと言って良いのかは判断に苦しみます。ノベルというよりは、タイトルにもある通り陰陽道の入門解説書と言った方が早いです。小説仕立ての会話形式ではありますが、内容の86%くらいは陰陽道の解説という、ある意味すさまじいことをやってます。
ですので、小説として読むには覚悟が要りますが、内容自体はとっつきやすい解説書になっていて自分でもやってみようかなと思わせるくらいひきつけられるものがあります。要するに「おもしろい」と思ったわけです。特にラストは結論を書かず、散々説明してきた「卦」を読者に読み取らせるのも捻りが聞いていてよかったです。ちょっと恋愛を絡めているのもいい味出してます。入門篇というくらいだから続きを出して欲しいと願っています。今度友人J氏に薦めよう。


■今日の決めゼリフ


ああやっぱりそんなものかぁ。どうせそんなことだろうと思ったよ――。(by 馬神太一郎)


陰陽道の説明をしてあげているうちに、異性として意識し始めてしまった胡桃沢さんに対して占った結果に対する太一郎の胸の内。この占い結果の「卦」を読者に考えさせてこのセリフの真に意味するところを汲み取らせるのが良いです。


ミシュランの星
:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。