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- 作者: 榊一郎,kyo
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2005/12
- メディア: 文庫
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そろそろいいかな(何が?)ということで購入してみました。
神が人類を滅ぼそうとするところや、魔法を科学的な言葉で発動させるのとかは榊氏らしい物語だと思います。しかし、榊氏のノベルは設定を飲み込むところが時間がかかって苦労します。
ストーリー的には”異世界英雄ハーレムもの”と言っていいんでしょうが、そこはこの著者だけに非常に人間的ないやらしい権力闘争などの内面の含みをもたせているので、よりストーリーの密度が濃くなっていますね。主人公と従兄妹と5人の姫巫女のハーレム状態なんですが、ちっとも甘い雰囲気を出さないで進行していく(今後もそうであろう)ところなんかは、他のライトノベルと比べても違った雰囲気が楽しめると思います。ただし、これでもかという反吐の出るような手で主人公を落としいれようとする周囲の人間たちばかりなので、読んだ跡にやるせなさが多少は残りますね。こうしたとこは著者の「スクラップド・プリンセス」にそっくりです。読者に気を抜かせない榊氏です。
■今日の決めゼリフ
「これだけは覚えておいて。何が在っても私は省兄の味方だから。誰が省兄を裏切っても、騙しても――私だけは絶対に省兄の味方だから。それだけは忘れないで」(by 勅使河原花梨)
なかなかクラっとくるセリフなんでしょうが、今後のどろどろのストーリーを考えると、主人公が裏切られるのか、花梨が裏切られるのかが気になって仕方ありません。こうした言葉がどのように裏切られていくのか、またその通りになってきくのかが楽しみな作品ではあります。
■ミシュランの星
★:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。