■
- 作者: 桝田省治,佐嶋真実
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/06/30
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 35回
- この商品を含むブログ (71件) を見る
はっきり言って90%キャラ買いです。
非常に面白い構成になっていて、悪戦苦闘したことがあとがきにもありました。PS2ゲーム「俺の屍を越えてゆけ」のゲームデザイナーで、小説は初とのことでしたが非常に読みやすくてよいです。お気に入りキャラは桂木駒子。
学園妖怪退治ものになると思いますが、中心となる各キャラが活き活きとしていていますし、物語も個々にはサクサク進みますが、その裏にもうひとつ大きな流れを作っておくので深みも出てます。最後の方は手に汗握り、他の人の声が耳に入らないくらい引き込まれました。
そしてなによりイラストの妙というのでしょうか。読み終わった後、この小説では佐鳴氏のイラスト以外考えられないと思いました。“グロエロい”内容と非常にマッチングしてます、というか蟲をまとう少女を“美しく”描いています。このノベルは桝田氏と佐鳴氏の二人の相乗効果でここまですばらしいものになったと思います。
ぜひ続きが読みたいですね。
■今日の決めゼリフ
――そっか……、俺が守りたいのは、この笑顔だったんだ。(by久遠久)
やっと気づいた駒子と一緒にいる理由。一緒に闘いたいと思う理由。男が闘うには十分な理由ですね。だからなんか好きです、このセリフ。
次点:「やっぱ、ちゃんと、やり直そっ」(by 桂木駒子)
久とのキス、前の2回は鬼退治の途中過程での不可抗力だったが、自分の久への思いに気づいたラストで久への告白を含めたセリフです。駒子の明るさやサッパリさが凝縮していて良いですね。
■ミシュランの星
★:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。