四国珍道中(第2夜)


■17:00 いまだ山の中
高速は高知道の伊野ICで降り、ナビに導かれるまま一般道を宿へ向かい走ります。
大泉さんや藤村Dが八十八箇所のときに言っていた通り、まさに『絶景』がお出迎えします。

想像はしていましたが、道が細い上に曲がりくねった山道です。そうした道を約30分登っていきます。慣れない方は対向車がいきなりカーブの向こうから飛び出てきますので本当に注意してください。地元の方の運転はまさに“譲り合い”でした。見習いたいものです。

道中、紫陽花のきれいな場所などがありました。和みますね〜。


友人J:
「tech_kさん、時間ないんですから早よ行ってください」
tech_k:
「…はい」


■17:15 オーベルジュ土佐山
「こんなところに本当にあの宿があるの?」と思っているといきなり目の前に出現。ビックリです。
なんというか……ため息が出るくらいすばらしい宿です。

入口からしてこれですから。お洒落ですねー。

おぉぉ!あそこに泊まるんですね!


ロビーに入ったもののチェックイン前から気後れしております。
チェックイン時に浴衣を受け取ります。好きな柄を選べるので楽しいです。
どう本2のような民族衣装を期待したのですが、どうやらあれは冬ver.のようです。ただし、足袋は浴衣のときでも付いていました。
そうして部屋に案内されて再度驚きます。


tech_k・友人J:
「おおおおおぉぉおぉぉぉぉおおおおぉぉぉぉ!」


としか口から出ません。藤D、よくぞこの宿を探してきてくれました!
ちょっとお部屋を紹介します。

ベットのある位置から窓の外を望む。今回は2階建ての客室棟の2階部分だったのですが、天井が非常に高くてとってもくつろげます。

別途大浴場はありますが、各部屋にもこうしたお洒落な浴室が付いています。

窓際にはソファと書斎が。

全室、TVがない代わりにこうしたオーディオが付いています。
ドイツの高級オーディオメーカー「Bang & Olufsen」(バング&オルフセン)です!CDとカセットテープが再生できるこのタイプでも60万〜80万円くらいだったと思います。リモコンも別売りで確か1万円は下らないはず。TVをあえて置かないのは浮世を離れて心ゆくまでのんびりしてもらおうという演出ですが、その代わりにゆったりと音楽を聴きながらすごしてもらおうという心意気が伝わってきます。チェックイン時に2枚までCDも貸してくれます。ジャズやヒーリングやクラッシックのCDです。


友人J:
「でも、ここじゃあTVあっても電波届かへんですやん」
tech_k:
「いや、さすがにそこまでは……」
友人J:
「まぁまぁ、せっかくですから持ってきたCDかけましょう!」


今回、超高級オーディオ「Bang & Olufsen」でかけた曲
1.冒険でしょでしょ?
2.ハレ晴れユカイ
3.God knows…
4.Lost my music
5.恋のミクル伝説

以下繰り返し


tech_k:
「ちょっと待てや、せめてどうでしょう聖地探訪らしく『1/6の夢旅人』くらい……」
友人J:
「まぁまぁ、せっかくですから!」


80万の高級オーディオでかける曲がアニソンって……まぁある意味本望ですが…。


■17:30 周辺探索と2度目の幸運
夕餉を18:00にしましたので、風呂へ行くには中途半端なため周辺散策をしようということになりました。出かける準備をしてふと外を眺めると橋が見えます。

…なんかですね、見覚えがあるんです。


そう、橋の見える位置とその角度、ソファなどの配置や色などから考えて、ここはもしや藤D・うれしーの泊まった部屋に違いない!!!
今回は事情があり旅行社経由の予約のため、特に指定も問い合わせもしていないので思わぬ偶然に踊り出しそうな勢いです。
フェリーの配船が「くまの」になったことに続いて2度目の幸運。明日、死ぬんじゃないかと思いましたよ。


さて、さて、その周辺散策ですが、まずは宿の目の前にある物産売り場へ。ここは18:00までの営業です。そばなどが食べることのできる食堂スペースと地場の物産みやげのあるスペースがありましたが、私のオススメはこれです。

海人に対抗したんですねー。ちょっと侘しくなりました。


さぁ、気を取り直して散策再開です。
先ほど部屋から見えた橋は実際に渡ることができます。


振り返ると私たちの部屋が見えます。


橋を渡ったところにはコテージのようなものが何棟かありました。こちらはお高いんでしょうなぁ。

宿の全景です。夜になると宿以外は真っ暗になります。


さあさあ、もうすぐ夕餉の時間です。戻りましょう。

宿にはこんなバーも。これは後ほどここで一献傾けないといけません。


■18:00 夕餉
さて、夕餉の場所に向かいます。どうやら我々が一番のり。好きな席を選べるという気の利いた対応に、これは!という席を選びます。

夕餉は会席料理で順番に出てきます。地元のものを取り入れたすばらしいものです。とても美味しくいただきました。

お酒は高知だけに日本酒が豊富です。その他はオーベルジュだけあってワインもそこそこそろえています。美味しい料理に舌鼓を打ちつつ、ついついお酒もすすみます。
会席らしく、最後はご飯と汁物と香の物で締めますが、そこに料理長特製の「味噌」が付いていました。ご飯につけて食べるのですが、その味噌が絶品!!お土産に欲しかったのですが、残念ながら商品にできるほど大量に作れないので、ここで供するだけとのことでした。これだけを食べにくる価値はあります。


■19:30 いよいよお風呂へ
夕餉の後は、いよいよお風呂へ。露天風呂付きの小粋なお風呂です。それほど広くないですが、そもそも宿の部屋数も10数部屋しかないので、私たちの他は人がいなかったです。露天風呂も独り占めで思わず鼻歌が。
写真はさすがに撮りません。


■20:30 バーで寛ぐ
風呂のあとはバーで寛いでみます。私はオリジナルカクテル「土佐山の雫」を飲んでみました。



■21:20 部屋で寛ぐ
ほろ酔い加減であとは部屋でゆるりと過ごします。
事前にTVがないことも知っていましたので、今回はたまっている本を数冊持っていきましたので、夜が更けるまで読書を堪能。
こうして土佐の夜は更けていきました。


■7:30 翌朝
翌朝は鳥の鳴き声と共に目覚め、朝風呂を堪能。夜とは違いすがすがしい眺めと空気が気持ちよかったです。
朝食も麦飯にトロロと定番の郷土料理に地場のもの尽くし。美味しくいただきました。


いよいよチェックアウトが迫っています。
このオーベルジュ土佐山のチェックアウトは11:00とゆっくりできるのですが、本日の宿“ホテル祖谷温泉”に今度こそ早めにチェックインできるように9:00過ぎに宿を出ることに。


惜しみつつも宿を後にするのですが、このオーベルジュ土佐山さん、個人的には細かいところをアレコレ言い出すときりがないのですが、総合評価は100点満点いや120点!毎年来たくなりました。


あのですね、わたくし事前にネットで口コミを見たときにたしか『いまどきリンスインシャンプーなんて』という不満を見たことあるんです。しかし、今回は部屋の風呂も大浴場もシャンプーとリンスは別々でした。こうした紳士な対応も評価です。


TVがなくオーディオが1つ。世俗を離れ、お気に入りの本を読みつつお気に入りの曲を聴いて夜が更けていく。さらには美味しい料理とお酒。言うことなし!
さらばオーベルジュ土佐山。また必ず来ます!


そうして次の目的地“ホテル祖谷温泉”を目指し2日目の珍道中がスタートしたのでした。
波乱の2日目は、また明日にしたいと思います。