秋田の事件など、近年は親子の絆を考えさせられることが起きます。こういうとき私はある人との会話を思い出します。別にそうした事件に関わりがあるわけでもたいした会話でもないのですが、父親の心情というか愛情というかがよく現れていて、なぜか思い浮かべてしまうのです。


それは、私がまだ大阪にいたときの話。仮にHさんとしましょう。


tech_k:
「Hさん、何を見てるんですか?」
Hさん:
ん? 娘の写真やねん。かわいいやろ〜!お前には絶対嫁にやらん!」


そう言って、周りのみんなに見せて回ります。娘さんは10才くらいでしょうか?
聞いたところによると娘さんを大変かわいがっているそうで、写真を見てはデレデレの様子。毎日娘さんのためにお仕事を張り切っています。


…10日後。


それまでとは一転し、この世の終わりのような顔したH氏。あまりのことにみんなが声をかけて理由を聞きます。


tech_k:
「Hさん、どうしたんですか?マジでやばい顔してますよ。元気だしてください!」
Hさん:
「……あぁ。あんな…」
周りのみんな:
「はい」(ゴクッ)
Hさん:
「娘が一緒に風呂に入ってくれなくなってん……」


娘さんがいるお父さんはみなこういうものなんでしょうか?
不幸?にして娘のいない私は想像の域を超えません。周囲の皆もなんとかこういうのが精一杯でした。


周りのみんな:
「……いや、大人への階段を順調に上っていると喜びましょうよ…」