■独断偏見ミシュラン:★★★★★
さて、今回の見所はジェイドが行方不明になってオロオロというか、いじけるルビーウルフが彼の存在の心地よさを再認識するとこですね。自分がいかにジェイドに甘えていたかがわかり、また一緒に行方不明になったクラリッサに嫉妬する姿は、年相応に見えて微笑ましいです。
一枚岩に見えてそうではないグラディウス国の内情、とくに盗賊として育ったある意味粗野な女王を迎えた貴族の葛藤も良く出ていると思います。悲しい結末を迎えますが、各々が各々の正義・道理で進んだ結果の悲劇としてしっかり描かれているところが、ストーリーに1本芯をもたせていて今回も素晴らしい作品になっていると思います。


■今日の決めゼリフ


「今さらそんなことを言われたって……」(by テレジア・ベネディクト)


間に合わなかった想い。今さら知っても戻ることができないとこまで来てしまったこの悲劇。すべて自分が道化であったと気づいた瞬間の吐露に悲しさも増します。


ミシュランの星
:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。