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- 作者: 小泉八束,海苔
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/01/20
- メディア: 文庫
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第16回ファンタジア長編小説大賞準入選作だそうです。
「憎しみ」「取り戻せない瞬間」「憎まれても成し遂げたい思い」といったところでしょうか。お気に入りキャラは船津麻里。
著者のデビュー作ではありますが、非常に出来がよいと思います。文章自体は多少心もとないところもありますが、主人公の憎しみ、麻里の主人公に対する思いがにじみ出ています。特に表面上は道化を装うっていても、自分を迫害した船津家を根絶やしたいくらい憎しみをいだいている東哉対する麻里の思いが悲しみを誘って、なんともいえない作品に仕上がっていると思います。
人神である主人公東哉。その東哉が憎しみを抱いている船津家当主の孫である麻里。時期当主を麻里と争っている誠慈、など個性的なキャラを上手くつかっていると思います。ストーリーも続刊が可能な内容なので、ぜひ続きを出してもらいたい……と思ってすでに1年半以上がたちました…。著者、がんばってください。応援しています。
■今日の決めゼリフ
「……おまえは、俺を敵に回したぞ。間違いなく。」(by 船津東哉)
東哉を封印した、また思い道理にあやるるための紅玉を使い、東哉への封印を緩め、本来の力を取り戻させた麻里に対するセリフ。東哉の深い憎しみが出ていますし、東哉を助けるために、あえて憎しみをその全面に受けた麻里の、この言葉を聞いたときの悲しさが伝わってきます。
■ミシュランの星
★:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。