電蜂 DENPACHI (富士見ファンタジア文庫)

電蜂 DENPACHI (富士見ファンタジア文庫)

■独断偏見ミシュラン:★★★★★
第17回ファンタジア大賞特別賞受賞作です。携帯でバトルという設定が面白そうなので購入してみる。
しかし、まあ、あまりに救いようのないストーリーです。お気に入りキャラはミィ。
携帯を使ってバトルする設定や、携帯を壊されたら現実として死ぬ設定、ネットゲームのようにPKが登場することなど、なかなか面白い設定です。登場人物も平凡な高校生が巻き込まれていくところや、各々の理由をもってゲームに参加している他の登場人物もきっちり描けていていいと思います。
一方で、最後に生き残った登場人物に、またゲームのループの中へ落ちていくという何の救いもないところや、霧乃のラスボスが判明し、光也と紅葉にメールが来たときなどは、どちらかというとヘドがでる気分でした。著者が狙ってやっているとしたらすごいです。
ある意味、ここまで救いようのないストーリーを考えられる著者はすごいです。次回作に期待してみたいです。


■今日の決めゼリフ


『このゲームはクソゲーよ』(by 霧乃の光也宛のメールより)


ラストシーンでの霧乃の最後のメール。これまで読んできたゲームのルールを踏まえると、ヘドが出るのと同時に、非常に悲しい一文です。印象的でした。


ミシュランの星
:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。