函館紀行 第二夜


■10:30 五稜郭
さて、約2Kmの外周を歩いたあとは、いよいよ五稜郭の中を歩いて見ます。

橋を渡り中に入ると、そこには石垣や盛り土によって作られた土手、そして黒松林などがあります。

また、公園があって遊具もあり、子供連れの親たちが遊んでおり、その他は博物館・売店などもあります。博物館入口には大砲も展示してありました。

星型の外周に沿って盛り土された土手は高さ3m〜4m程度でしょうか。土手の上には道があり、登って歩くと気持ちいいですね。

ですが、こういう高さを見ると、ここが戦場であったんだということがよくわかります。外周の堀も思いのほか幅があり、攻めにくかったんだろうなと感じます。

五稜郭の中心部にある黒松の林は残念ながら、その中心に奉行所を建築中で囲いがしてありました。残念。

外周はほのぼのした雰囲気でしたが、中は木々の木漏れ日で日陰も多い。
そこを吹く風はなぜか冷ややかに感じる。
そうしたときふと足を止めて思うわけです。
五稜郭は今では観光地、地元の人には憩いの場でありますが、ここは確かに日本最後の内戦の地であったのだなぁと。
ひとつの時代が終わりを告げた地であったのだと。
踏みしめている地面にはここで散った志士たちの思いが眠っているのだと。


■11:00 五稜郭タワー1階
五稜郭の中を見てタワーの1階に戻ってきます。
ちょっと中を見学していると


…タワーのイメージキャラクターの「GO太くん」だそうです。
こういったら怒られそうですが、なんか白いエリンギみたいですねぇ。
小さい子も何気に逃げていきます。
すぐ横の土方歳三銅像には写真撮影の列が出来ているのに、この「GO太くん」には誰も近寄って行きません。
まあ、気持ちはわかります。私は札幌テレビ塔テレビ父さんの方がよっぽど愛嬌あって好きですもんねぇ。
でも、何気に気に入って、お土産にペンとタオルハンカチを買いました。こういう名所などのキャラクターって突っ込みどころがあって好きです。


■11:15 函館麺厨房「あじさい」


五稜郭タワーの入口すぐ向かいのビルの2階にある、函館ラーメンの有名店です。
ガイドブックに一番大きく載っているので、混むだろうなぁと思いすこし早めにいくものの、すでに何人か並んでいます。
内装はラーメン屋なのにチャイニーズカフェっぽく、黒と銀を基調としていて洒落た内装です。
幸いにもすぐに入ることができ、さっそく注文。

函館ラーメンって塩ラーメンなんですね。
さて、この「あじさい」さん、ラーメンは名店だけに文句なし。餃子も羽が付いていてジュワっと肉汁が美味しい。
しかし、ここのすごいところは料理だけでないというのを実感しました。
それは「驕り」がないという点です。
これだけ、マスコミ等にも露出が多い店で毎日行列ができる店なのに、店員の教育がしっかりできていてすがすがしい店です。
待っているときにもれ聞こえましたが、妊婦さんがいるのでカウンター席でなくBOX席へ案内するようにという指示がありました。こういう細かい気配りが出来る店というのは貴重ですね。そのほか店員さんの応対も丁寧で威勢もいいし誘導も手際いい。
ラーメンの味もよく、店の雰囲気もいい。名店の名店たる所以を垣間見ました。

ちなみに帰りは12:00前でしたが、1階まで行列ができていました。
早めに来て正解。


■12:10 函館競馬場
五稜郭函館ラーメンの後はデザートを食べようと、どうでしょう対決列島の栄えある開幕戦となった「コーヒールーム きくち」さんのある湯の川へ向かいます。

ふたたび市電に乗って揺られていますと、ふと函館競馬場が見えてきます。停留所もあります。
今日は函館競馬場の開催日ではありませんが、場外馬券場として開いていますので、ふと立ち寄ってみることに。
こうした機動性はぶらり旅ならですわなぁ。


中は昔の東京競馬場を思い出しますね。ふるくて小汚いところが哀愁を誘います。
まだこうしたところでは窓口発売も残っていて懐かしい。

一応、メインスタンドを外からと直線を見ておきます。

まあ、開催日でないので閑散としていますが雰囲気は好きですね、ここ。
最近の中央競馬場は小洒落たとこが多くなってきていますが、こうしたアナログな雰囲気はなくして欲しくないですね。

こうしてまたまた哀愁を感じながら函館競馬場を後にしますが、市電の函館競馬場の停留所にこんな看板が・・・

いや、まあ、そりゃ安心なんでしょうが、ここにあると意味深ですよねぇ。

まあ、そんなこんなでいよいよソフトクリームを買いにいくところで、続きは次回にしたいと思います。