北九州お茶尽くしの旅2008 第四夜

二日目も早々に寄り道で旅程が破綻してしまった二人。現実逃避のように心和ませていたしゃくなげ園を後にし、一路八女方面へ向かいます。


■2日目:12:20 星野村 棚田
宿でもらった観光地図によると、全国でも有名な棚田があるとのこと。
確かに茶の文化館でも写真が展示してありました。地図を見ると八女方面へ向かうのにちょっと寄り道をする程度。
ならば、当然寄らなければなりません。
地図に載っている場所までいくと、展望台と駐車場・・・といっても車4台分のスペースですが・・・が現れます。

展望台から眺めてみると、ちょうど谷を挟んで向こう側に棚田が見えます。

いやぁ、実物は初めて見ましたが、圧巻ですね。人間てたくましいなと思ってしまいます。
山の上から谷の下まで、段々に連なる水田は「すごい」の一言に尽きます。
しばし、その圧倒的な光景を眺めます。

残念なのは、まだ田植えが始まっていないため、緑が見えないことですね。田植え後、あるていど稲が育ってきたときに訪れると、また違った光景が見れることでしょう。まあ、稲が植わっていなくても石垣が見事ですけどね。

ささ、いつまでも和んでいられません。八女方面へ向け再び出発です。


■2日目:12:50 ほたると石橋の館
昨日、八女から星の村へ向かう道に平行して流れる川沿いに、何箇所か美しい造詣の石橋を見かけ「おぉ」と思っておりましたが、「ほたると石橋の館」なるものがあるということで、八女へ向かいつつ寄ってみることに。

このすぐ横に石橋があるようなので、見学をしてみます。

ちょっと上流に真新しい吊橋もありました。

さて、一息ついたところで八女を再び目指します。


■2日目:13:40 八女大茶園
お茶好きの友人J氏が放って置くわけもなく、八女市に入ったところで友人J氏が「八女大茶園」に寄りたいとのこと。
ということで、看板を手がかりに向かいます。
八女といえば全国にも名を馳せるお茶の一大産地。その八女茶を支える大茶園は、文字通りお茶畑な訳で・・・何が面白いの?という人もいるかもしれません。
しかし、看板の案内するままに車で山道を登っていくと、いきなり一面のお茶畑が現れます。

すごいですよ、見渡す限りのお茶畑。
そのまま、車一台がやっと通れるような道を周りを見ながらノロノロと上って行きます。当然車なんて来ない。
すると、やがて山というか丘の上の展望台につきます。ここが突き当たりのようです。
さっそく山の上から見渡します。

いやあ、こりゃすごい。ただのお茶畑なんですが、ここまで広いと言葉が出ません。

遥か向こうに八女の街並みが広がっていますが、そこまでの山並みはすべてお茶畑。
北海道で一面の麦畑とかは見たことありますが、ここまでの規模のお茶畑は見たことがありません。
これは隠れた名所発見です。


■2日目:14:00 佐賀県
tech_k:
「おかしいなぁ。『昨日』の計画では12:00には昇開橋に着いているはずなんだが・・・」
友人J:
「・・・それは、おかしいですねぇ」

などと会話をしつつ、八女ICをスルーし、そのまま西へ一般道をひた走ります。
八女ICからは約20km。それ程遠くはないなと思っていたら、これがまた結構道が混んでいます。
気が付けば昼飯も食っていませんが、相変わらずこの二人の旅は夕飯を食いすぎるので翌日の昼飯を抜くことが多い。結局、昼飯も食わずに向かいます。
破綻した計画がさらに押す。無計画ぶらり旅のなせる業ですな。


■2日目:14:50 筑後川昇開橋(ちくごがわ しょうかいきょう)
福岡県と佐賀県の県境に流れる筑後川。その筑後川有明海に注ぐ場所からほんの少し上流に「筑後川昇開橋」が存在します。
この昇開橋はかつての鉄道橋。大型船が行き来できるように、長い橋の真中部分が上昇する仕組みになっているのが特徴。
勝鬨橋みたいに跳ね上げ式ではなく、文字通り橋の真ん中部分がエレベータのように垂直に昇って開く橋です。上下に昇降する可動式の橋は全国でも珍しい。
ここは昭和62年に廃線になった旧佐賀線の鉄道橋です。現在こそ廃線のために鉄道は走っていませんが、観光名所としてこの橋は歩いて渡ることができる遊歩道になっています、かつ1時間に1回、観光のためにいまでも橋を昇降しています。



こうして駅舎跡を抜けていきます・・・
が、

あれ?門が閉まって・・・え?月曜は休み
なんと月曜は休みのため、橋を渡ることも、真ん中部分を上昇させることもないようです。
なんとも残念な話。てか、行き当りばったりだからなぁ。


本当ならここを歩いて行けるわけです。

しかたありません。こうなれば、遠景からの雄大な姿を望むのみ。

昇開橋上流の中洲南端まで車で戻り、遠くから橋全体を眺めます。


あの真ん中が上がっていくわけですね。

橋が昇った姿はこちらで確認ください。橋の稼働時間も載っています。
http://www.yado.co.jp/hasi/fukuoka/tikugok/tikugok.htm


■2日目:15:25 突然思いつく
ここから鳥栖へ行くにしても二通りの道があります。
ひとつは来た道を戻り、八女ICから高速道路で鳥栖へ。
もうひとつはここから北上し、長崎自動車道(高速道路)から鳥栖へ。
そうしたときに、実は、この昇開橋から北上すると「吉野ヶ里遺跡」を通ることに気づきましたので、無理やり北上ルートにすることに。

tech_k:
「普通、ああいうとこって16:00とか17:00までやんなぁ」
友人J:
「まあ、行ってみれば分かりますって。大丈夫でしょう」

なぜか今回の旅は友人J氏の方が楽観的


■2日目:16:00 吉野ヶ里遺跡
当初、この吉野ヶ里遺跡に行きたいと行ったのは私でした。
はっきりいって友人J氏はまったく興味なし。
というか、私も興味ないですが(←ひでぇ)、こういう教科書に出てくるようなところ、特に修学旅行とか近場の学校の遠足とかでしか来ないような「遺跡」は、見るチャンスさえあれば一度は見てみたいというのが人情じゃないですか。
そんなわけで、絶対二度と来ないからこそ見てみたい。てな、えらく失礼な考えで時間もないのに無理矢理寄ってみることに。(←やっぱり、ひでぇ)

日本最大級の遺跡のわりには、入口はえらい近代的な造りの建物です。
チケット売り場で閉園時間をみると、残り1時間。

友人J:
「ほんまに入るんですか」
tech_k:
「ほら、高見櫓とかそういうのだけでも、見とこうや。二度と来ないかもしれへんし」
友人J:
「そんなこと言って、えらい気に入ったりしはりませんか?」
tech_k:
「・・・いや、ないと思うけど、そん時はそん時で」

ということで、とりあえず入ります。
入口から橋を渡って入園すれば、そこはもう縄文時代
てなキャッチフレーズがあるかは知りませんが、そんな感じです。
もう、ほんとだだっ広い。無駄に広い。一つの集落をまるまる復元させただけあって、東京ドーム何個分かはしりませんが、それだけの広大な敷地に縄文時代の集落を再現しています。
これは全部見て回ろうとしたら1日かかります。とりあえず、見るべきものを定めて足早に向かいます。
平泉の金色堂のようなことがあっても全く悟らない二人。(id:tech_k:20071224)




でも、高見櫓などに登れば、それはそれで楽しいもんですね。見晴らしもいい。

まあ、高床式倉庫や竪穴式住居などもあり、ちょっとしたアスレチックみたいですね。



一番大きい建物はとても大きい。

中はこうなっていて、政治の中心のような感じ。
うん、これはこれで、ありかなと。一生に1回くらいは来てみるのもいいでしょう。

ただ、ここはちょっと人工くさいと感じました。堀とかが土でなく、それらしく色をつけているものの、セメントで固められています。ちょっともったいない気がしました。堀はそこかしこにあり、人目に触れるのでこだわって欲しかったですね。その意味で青森県三内丸山遺跡の方が土の匂いがして良かったかなと。

さあ、時間がありませんので、早々に戻って鳥栖へ向かいます。


■2日目:17:00 鳥栖アウトレットモール
別に買いたいものがあるわけでもなく、思い付きで寄ってみたアウトレットモール。まあ、九州最大ってのに踊らされただけなんですがね。


まあ、とりわけ何がってのはないです。確かに大きいので買い物目的で来れば楽しいでしょう。品揃えもいいと思います。


■2日目:19:30 博多某ホテルから夕飯へ
本日のお宿は博多のビジネスホテル。
天神まで徒歩10分と少し距離があります。到着が遅くなりましたのでとりあえず荷物を置いて天神へ向かいます。

友人J:
「買いたい本があるので・・・」

ということで、旅行先にもかかわらず、某本屋、いやメロンで本を買うことに・・・。
なぜ、なぜ旅行先で?まあ、発売日だし。

などと、これじゃあ普段と変わらんことをしながら、ラーメン屋を探します。
しかし、あれですね。ガイドブックにいろいろとラーメン屋が載っていますが、天神駅周辺はものの見事にありません。まあ確かに何回か来ているけど、ラーメンってどこで食うか悩むよなぁいつも。
かといってヘトヘトに疲れているので屋台に行く気も起きず、それでも近場のラーメン屋へ。


■2日目:21:00 だるま屋
宿からも比較的近いのでラーメン屋の「だるま屋」さんへ。聞いたことありますね。
地元の人からすれば、もっと美味しいとこあるのにというのがあるかも知れませんが、いかんせん右も左も分からない旅人にとって、ガイドブックに載っている店は一定の水準が保たれているので安心感あります。気軽に屋台に入ろうものなら失敗した、ってのもよくある話。

博多どんたく前後限定の「どんたく盛り」。やはり限定ならば行くしかありません

うん、全部乗せ見たいな感じでボリューム感あります。

こうして二日目の夜が更けていくところで、続きは次回にしたいと思います。