北九州お茶尽くしの旅2008 最終夜

さあ、いよいよ最終日。
昨晩はさらにに友人J氏と計画を練り直しました。その最終日の計画は・・・
<四日目>
平戸→福岡空港 解散
などと当初は言っていましたが・・・
はい、もはや無理なことは二人も承知。結果こうなりました。

●有田陶器市
伊万里
●嬉野大茶樹
福岡空港
以上が本日の予定。
・・・あれ?平戸?


友人J:
「誰ですか、平戸へ行くなんて言ったの。長崎県ですよ?行けるわけないじゃないですか」
tech_k:
「・・・」


ということで、当初この旅行記のタイトルは「北九州3県の旅」にする予定でしたが、タイトル変更を余儀なくされました。かといって「北九州の旅」じゃあ北九州市と混同するしなぁ、どうしようかなぁ、などと頭を悩ますのは、また後日の話。


閑話休題
最終日スタートです。

有田の陶器市は佐賀県でも最大級のイベント。陶器市としても全国で有数のもの。
ゴールデンウィーク中に開催されるこの陶器市には、なんと30万人が訪れるとのこと。
初日である昨日は祝日で、なんか情報によると朝の8時で駐車場は満車になったとのこと。
本日は平日ですが、すでにゴールデンウィークに突入しているので油断なりません。
有田はこの嬉野からは1時間弱とほど近いのですが、念のために宿を8:30に出ることに。


■4日目:8:00 嬉野温泉「和楽園」
・・・しかし、高い宿に泊まっても長居しない二人。
まあ、まずは朝風呂を堪能し、朝食です。


朝食も干物を自分で焼いたりと豪勢です、

この温泉豆腐が、また秀逸。

さて、この和楽園さん、とてもいいお宿でした。
設備云々ではなく、従業員の方の接客が気持ちいいですね。
結構大きな旅館だったのですが、ハードだけでなく、サービス面でも充実しているお宿でした。また来たいと思います。

大変名残惜しいですが、宿を出て有田に向かいます。


■4日目:9:00 有田
やってきました有田陶器市。嬉野からは意外に近い。
しかし、この時間でもすでに駐車場はどこも満車状態。うろうろと探します。
この有田陶器市は「有田駅」とそのひとつ隣の「上有田駅」との間、約4kmの道すべてが陶器市の会場ということです。
幸い、まだ空いている駐車場を見つけ、さっそく陶器市を見て回ります。

平日朝ということで、まだ人手は多くありませんが、なんというか、圧倒されますね。片側1車線の道路の両端に、陶器屋がずらりと隙間なく並びます。
比喩でもなんでもなく、文字通り「隙間なく」です。普段は駐車場だろう場所にはテントを立てて陶器屋が立ち並び、普段は民家であろう家の前に陶器屋が店を出し、普段は陶器なんて売っていない店だろうと無理やり陶器を売り・・・。こんな道が4km延々と続くわけです。
そりゃあ、30万人来るわけですよ。人間が一生、毎日三食を違う陶器を使ってご飯を食べても使い切れないくらいの種類があるんじゃないですか?

当初1時間程度のつもりでしたが、気が付けば、まだ3分の1も来ていない地点です。
どうせなら有田駅から上有田駅まで歩いて見て回り、上有田駅から電車で戻って来ようということに。
一通り冷やかすだけでも時間がかかるのに、気に入ったものがあっては止まって手に取りを繰り返しているとまったく時間が足りません。
しかしまあ、これだけの規模の陶器市の良いところは、普段は敷居が高すぎて「絶対に入れない」高級な陶器屋に気軽に入れることですね。そういうところも、今日ばかりは扉を開けて入りやすいようになっているうえに、他にも客がいますので、気負いなく冷やかす見学することができます。

こうしたレトロな建物も数多く残っています。
まあ、そんなわけで、そういう楽しみも見つけてウロウロしていると、当然、電車の時間なんてすぐ来るわけです。
この電車を逃すと次は1時間後。息を切らせて乗り込みます。
そうしてやっとこさ有田駅に戻っても、さっき気になったのをやっぱり買いたいとか思うわけです。

結局、再度、少しだけ見てまわり、各々気に入ったものを買いました。友人J氏は清水の舞台から飛び降りるつもりで青い陶器を購入しご満悦。友人J氏の「遥かなる蒼」です。(←このあたりのことはこの先、別の旅行記で)


友人J:
「これで、私の『遥かなる青』が見つかりました。満足」(←ARIA最終巻より)
tech_k:
「いいなあ」

などとやっているうちに、時間はお昼すぎ。急ぎ足で伊万里に向かいます。


■4日目:13:10 伊万里
続いてやってきたのは伊万里
有田から車で30分程度の近い場所にあります。

有田とは違い、山の斜面の小さな集落に工房が集まっています。
道も細く味のある路地です。

有田の陶器市に合わせてくる人が多いかと思いましたが、人がそれほど多くなく、ゆっくりと見てまわれました。短いながらも、町並みの楽しめるところでした。


■4日目:14:50 嬉野大茶樹
伊万里を堪能した後は、嬉野へ取って返し、嬉野大茶樹を見学に。

ここは「うれしの茶発祥の地」だそうです。
車で細い山道を登ること20分程度でしょうか。看板が出てきます。特に駐車場はありませんが、道の脇に駐車できるスペースはあります。




樹齢330年のこの大茶樹は写真では分かりずらいですが、お茶の木としてはバカらしいほど大きいです。背丈は大の大人より高く、周囲は大人15人で手をつないでやっと囲える程度でしょうか。

左端に見える人と比較してみてください・・・

また、ここは山間に茶畑が広がるところ。まわりの景色も絶景です。


■4日目:15:15 福岡へ、その前にちょっと寄り道
さて、あとは福岡空港へ向かうだけですが、せっかく嬉野にいるのですから、嬉野茶を物色したいところ。ちょうど大茶樹から山を下りたところにお茶屋がありますので寄ってみることに。


ちょっとしたドライブインのようなところですが、製茶施設もあり見学もできます。



いろいろな工程を経て、こうしてお茶になっていくんですね。ここはお茶のいい匂いが充満しています。

ちなみに、気になったのはこれ、「つめたいぞと」

よく分かりませんが、水出し茶はお茶ポリフェノールがたっぷり含まれるので血糖値が高い人にお薦めだそうです。これから夏に向けて非常に魅力的なもの。むろん、近所のスーパーでも水出し煎茶とか売っていますが、気分の問題。(無論、味も問題)
試飲しましたが、すっきりとして甘味があり飲みやすい。1箱購入してみます。
これから夏が来ますが(注:書いてるときは・・・)、冷蔵庫にこういうのが入っていると心強いですね。
100円ショップと比べると高いですが、味は本当に絶品。これをしばらく飲んでいたのですが、その後スーパーで買ってきたものを飲んでも、なんか美味しく感じられません。
これは、こんど行ったら何箱でも限界まで買いそう・・・。全国にファンがいるそうです。納得。


■4日目:17:00 キャナルシティ博多 
博多に戻ってきましたが、いまさら知り合いに頼んでおいたグルメ情報が届く。
すると、ラーメンのお薦めとしては「一蘭」、しかもキャナルシティ博多店は限定の器で出てくるとことなので、行ってみることに。キャナルシティは大型の複合商業施設(ショピングセンター)ですね。

おお、カウンターなのに個別に仕切りがあります。

確かにこれなら隣が気にならない。
目の前も店員の顔が見えません。おまけにラーメンを出したら暖簾を降ろすので、まったく誰ともコミュニケーションをとることがありません。

注文はこの注文表に好みの味を書いて置くと、店員さんが持っていきます。

器は「四角形」たしかにラーメンの器としては珍しい。

こうして、走り抜けた北九州お茶尽くしの旅は終わりを迎えるのでした。



■今回の旅の総括 
○今回のお宿はどちらも素晴らしいものでした。特に「星の文化館」は、どちらかと言えば『人に教えたくない、隠れた名宿』になると思います。絶対、また来よう。

○有田陶器市は陶器に興味なくても一度は行くべき。ただし、駐車場は朝早く行かないとなくなるのでご注意を。

○有田まで行ったら、ぜひ伊万里にも足を伸ばすと良いですね。

と、まあ、いろいろありますが、今回は特にイレギュラーで面白いものを拾った気がします。(←旅程が破綻する原因)
星野村のしゃくなげ園とか、名護屋城とか、石橋の館とか、いろいろありましたが、行って本当によかった。たぶん、行かなかったら後悔していたと思う所ばかり。
きっと我々の旅は今後もこうして行くんだろうなぁ(←友人J氏:「勝手に巻き込まないでください」)

これで、九州で残すは長崎県のみ。2009年あたりに一丁行って見ますか。
それでは、またこの地を訪れることを想いつつ、今回は終わりにしたいと思います。