六畳間の侵略者!?

六畳間の侵略者!? (HJ文庫)

六畳間の侵略者!? (HJ文庫)

■独断偏見ミシュラン:★★★★


つまり、本当のヒロインはルースということなんですね、わかります。


今月のHJ文庫はどれも面白そうなラインアップ。中でも目を引いたのが本作。
高校入学から一人暮らしを始めることになった主人公が見つけた、家賃5千円の格安物件。その部屋「ころな荘一〇六号室」が狙われていた。次々と現れる可愛い侵略者たちと、主人公の孝太郎との間に戦いの火蓋が切って落とされた・・・という、「急転直下のドタバトルラブコメ」ということ。
たかだか六畳一間を侵略しに来るという突拍子もない設定もさることながら、次々と出てくる魅力的な侵略者たちによって、ストーリーに躍動感があって小気味良い。時折挟まれる、晴海とのやり取りや、早苗の内情などがアクセントになっている。
まさに、ドタバタ劇が面白い一作です。これは、久々に自分の中でクリーンヒット。ぜひ、続刊を早く出していただきたい。
ちょっと登場人物が次から次と出てきておなかいっぱい感がありますが、次巻からは、侵略者の面々と深く交流していくでしょうし、出番があまりなかった晴海や、伏線の編みかけのセーターの話などもゆっくりとでてくることに期待します。
それにしても、キレた静香の最強さにはクスリと笑えるし、サブキャラのルースが他のヒロイン達をくっちゃいましたねえ。さらに、ラストのイラストカットでルースを入れてるのに、ゆりかがほとんど切れているのには、思わず吹き出してしまいます。狙ってやっているとしたらイラストのポコ氏はすごい。


■今日の決めゼリフ

「あいつらぁっ、俺の高校生活まで侵略しにきやがったなあッ!?」(by 里見幸太郎)

ラストで幸太郎の高校へわざわざ編入してきた侵略者のヒロインたちを向かえての幸太郎の言葉。受けて立つ気まんまんですね。頑張って欲しいものです。


ミシュランの星
:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。