俺の妹がこんなに可愛いわけがない3

■独断偏見ミシュラン:★★★★

マスケラの主人公来栖が京介に似てると思ったのは目の錯覚ですね。



なんか1巻発売後から結構書店で平積みだしポップ付くし漫画になるしでメジャーになりつつある本作。1巻発売時から見守ってるものとしては嬉しいやら寂しいやら。
この間発売された2巻を書くの忘れてましたが、とりあえず3巻を向かえたこの作品。巻を重ねるごとにパワーアップしてくるのを感じます。
仲の良さを微塵も感じさせないのに、なぜか妹の面倒を見てしまう京介。特に今回は「クリスマス・イブ」にわざわざ兄を連れ出してデートコースを取材したり、プレゼントをねだったり、取材用の手帳になんだかんだで兄の言動を細やかにメモしていたり(内容はひどいもんだが)、黒猫に「大好き」と告白したと聞いて不機嫌になったり妙に思いつめたラストの引きだったり、ところどころに「ついに兄にデレだのか?」みたいなシーンが出てきます。でも、そういう表面上のツンだデレだだのがこの作品の面白さではないと思う。今回語られる京介の桐乃に対する「嫉妬」の感情。でもそれと同じように桐乃は京介に対しなんらかの感情があるが、それは「好き」とかそういう単純なものではない。キモイ・ウザイ・申し訳ない・ありがたい・・・いろいろな感情が折り重なって自分でもどう京介に対して良いかわからない。今までは単にウザイ・キモイで処理していた感情が、ふとした秘密をきっかけに兄と話すことが多くなり、今までの感情で処理しきれない、まあ好意が含まれるようになってきたんだけど、それをなんと表現したらいいかがわからないから今までと同じように接する。そんな複雑な感情が端々で吹き出しているところが、この作品の一番の面白いところだと思っています。
・・・でも、あそこまで罵倒されたら絶対殴りあいになってるな。
しかし、今回は気になる引き。4巻・・・は短編とのことだから5巻が楽しみです。


■今日の決めゼリフ

「…………兄妹だから、じゃねえの?」(by 高坂京介)

なんでそんなに妹の世話を焼いているのかと黒猫に聞かれた京介の答え。好きとか嫌いとかで図れない感情を表現するピッタリな言葉ですね。


次点:「自慢じゃないけどね。私は友達少ないのよ」(by 黒猫)

黒猫も桐乃に対して複雑な感情を抱いているのが良くわかる。嫌いだけど友達、友達だけど嫌い。揺れ動く黒猫の内情が出ているかなと感じます。ほんと、どんな顔をしていたんでしょうね。


ミシュランの星
:死ぬまでにあと1回読めばいいか…。
★★:普通に面白い。2年に1回再読したい。
★★★:結構面白い。1年に1回は再読したい。
★★★★:非常に面白い。やることないなら再読したい。
★★★★★:最高!聖書代わりに枕元に必携。